「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・はあああああ！？」
「っ、」
え、ち、違うの・・・？
だってさ・・・
よくほかの男の子と仲良くしている自分の好きな女の子を見て
その子にヤキモチ妬いてる男の子とか・・・
王道でしょ？
「・・・なんか・・・お前・・・平和だな」
「・・・・へ」
なのに目の前にはすごく呆れて、
さっきまでの鋭い目つきは消えて
なんか細くなっている矢野くんの冷たい目。
「自意識過剰にもほどがありすぎるだろ」
「・・・・あれ、チガウノ？」
全く見当はずれだったことに気づき、
今さらなんだか恥ずかしくなってくる。
わたし、何イッテタンダロ。
「俺はただな、珍しく鈴森に深く入ってきそうなお前を心配してただけだから。
・・・――――それと俺、今、女とか別に興味ねーから」
・・・ああ、女の子には困ってないとかそういうことですか。
矢野くんはそのまま自分のクラスへ戻って行った。
「・・・・？」
