叶わぬ恋。





「おい夏目」


「え、なに」




やっぱり、
クリーム色っぽい金髪にピアスをいくつもつけた厳つい男の子に
こう見下ろされてると、なんだか、怖い。



よく喋る田中よりも、
見た目がチャラチャラしてるんだな・・・、なんて
ふと改めて冷静に考えてしまう。




すると矢野くんはわたしを見下ろしながら
ため息をついてきた。



「お前さ・・・、さっき鈴森に昨日の俺が言ったこと、聞こうとしてただろ」


呆れたような顔でそう言われても。




「き、昨日のことって・・・どのこと・・・?」



わかってるけど。

彼女が鈴森くんにいるかどうか、とか
そういうことってことでしょう?




別に・・・いいじゃん。