映画館を出て外を歩くうち、やっと落ち着いたのか鼻声じゃなくなった三枝くん。 「くそっ。」 「まだ言ってるの?」 呆れながら言うと、ふてくされたように黙りこむ。 「だって…男が泣くとか有り得ねぇじゃんか。」 「いいんじゃないの?あたし別に三枝くんが泣いててもなんともないし。」