「あなたも色々ありがとうね。」 「え…あたしはそんな…。」 「では。」 おじいさんはあたしがなにか言う前にまた深々と頭を下げて救急車に乗り込んでいった。 隊員が軽くあたしたちに頭を下げて救急車を発信させた。 サイレンを鳴らしながら、救急車はみるみる間に遠くなっていった。