LIFEー世界でたった一つのものー


やがて救急車が到着し、おばあさんは救急隊員に支えられ、救急車に乗り込んだ。

「いろいろとありがとうございました。」
おじいさんが礼儀正しく頭を下げると、彼は首を振った。


「そんな。気になさらないでください。さあ、旦那さんも早く乗ってあげてください。」
おじいさんは、はい、と言い顔を上げ、あたしの方を見た。