薄目を開けると、
驚いて目を見開く上沢さん。
その顔に、ほんのりと微笑んで
ゆるんでいる唇の間に自分の舌を絡めていった。
「…っ……」
途端に乱れる呼吸。
捕まれる肩。
この場がタクシーの中だということを忘れるほどの荒々しいキス。
キーッとタクシーが停まることで
そっと唇を離して、彼のもとから離れた。
「家……
寄っていきますか?」
あたしに絡んできたことを
後悔させてやろう。
ずっと女をバカにしてきた罰だ。
「………ああ」
ズタボロに傷つくまで
離してなんかやらない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…