「せっかく優しく抱いてやろうと思ったのによ……。
 そんなに乱暴にされてぇなら、またあの時のようにしてやるよ」

「やっ……」


捕まれた髪の毛。
一瞬にして束ねていたゴムもほどけ、あたしの体が床へと押し付けられた。


「もう一度、ずっとお前を抱きたいって思ってた」
「…っ」


いとも簡単に、両手首を片手で押さえつけられてしまった。

強引に口付けられた唇。
割り込んでくる舌先。


自分が女であることを悔やんだ。
こんな非力だなんて……。