歪んだ愛しさ故に

 
もともとあたしは、上沢さんに素の姿を見られ、それを代償に付き合わされることになった。
だけど今、みんなの前でも素の自分をさらけ出すことになって、弱みがなくなった。

だからもう、
付き合う意味もなくなったのだ。


上沢さんは何も言わず、
ただじっとあたしの瞳を捕えてる。


これがきっと
何人もの女を虜にしてきた瞳。


分からなくもない。

吸い込まれそうになるほど力のある瞳は
きっと好きになっていなくてもドキドキする。



上沢さんはグッとあたしの手首を掴んだ。

急な出来事に、一瞬驚いて顔を上げると、





「でも逃がさない」





まるで本当に
一匹の野獣のような瞳であたしを捕えた。