「慎(しん)くーん!」 「今日は私と出かけようよー」 「はぁ!?ふざけんな、あたしだよ!」 騒がしい………… ってなると、原因は一人しかいなくて 「ごめん、今日はちょっと用事があるんだ!また今度な!」 「絶対だよー?」 「おう!」 そう言って、満面の笑顔を振りまくその人は、十宮慎(とみやしん)という男。 金持ちのぼんぼんで、人懐っこくて友達も多くて…… つまりは 私と正反対のひと。 私の一番苦手なひとでもある。