慎 side 「じゃ、行ってくる」 「送って行かなくてもよろしいんですか?」 家の運転手が、心配そうに近付いてくる。 「大丈夫。行ってきます」 そう言って、俺は満面の笑みを向けた。 と言っても、俺が今日歩いて行くのには理由がある。 「ぜってー見つけてやる」 昨日の彼女を見つけるためだ。 ただ、一つ問題がある。それは……… 手掛かりが殆どねぇってことだ。 だって、ここらに住んでるって訳でもねぇし ……もしかしたら付き合ってるやつとかもいるかもしんねぇし…… ヤバい 俺キモいわー