ダメだ。さっきより涙が出ちゃう。





とめなきゃ。でも、とまらない。





コイツには、涙を見られてばっかだ。







立花は、私が泣き止むまで肩のぬくもりが分かる位置に居てくれた。






「泣き止んだか?」




「うん・・・ごめん」




「謝んな。帰るぞ、もう最終下校時間だ、2人には先に帰ってもらってる」





「うん・・・分かった・・・」





家に帰ったら伊織に謝罪のメール送らなきゃな。






「ホラ立て」




立花に手を借されていつもなら甘えないけど今日だけ、今日だけはその手に甘える。





教室に戻る途中、立花はジュースを買ってやると自動販売機に寄った。





「何がいい?」




「カフェオレ・・・」





「ん」





立花に渡されたカフェオレをチビチビ飲みながら教室に戻る。






教室に戻って荷物をまとめ、駅に向かう。






「カフェオレありがと」





「いい、今日は家まで送る。家まで歩いてどれくらいだ?」





自転車で来ているからあまり分からないけど、ざっと見積もって10分くらいだ。





「えと・・・10分くらい」





「分かった」






駅までは成績がどうたらの話をしていたけど、いざ電車に乗ったら重ーい無言。
2人まとめて鞄から本を取り出し読む始末。





電車を降りて、やっと私達は重い口を開いた。