なんで、私を見つけてくれたの?






いつだって、泣いている時、誰も私を見つけてはくれなかった。





いつも、いつも、独りで・・・





なのに、なんで・・・





「見つけて・・・くれるのぉ・・・?」





立花だけじゃない。伊織も、月城も、私を見つけてくれた。





独りだった私を、見つけてくれた。






立花はくしゃくしゃ私の頭を撫でて、隣に座った。





「見つけるに決まってんだろ、苦労はしたけどな」





「うぅ・・・っ・・・」





なんで、皆そんな大人なの?




泣きながら訊くと、律儀に立花は答えてくれた。




「大人なんかじゃない。俺等だって苛ついてる。けど、キレたら駄目だって自制かけてる、水野も顔相当キレてただろ?キレてても口に出してないだけだ」





「口に出しちゃう私って・・・短気・・・なのかなぁ・・・」




疑問でもなく、ただのつぶやき。




自分が短気だって事くらい、知ってる。立花だって、知ってるだろう。



だから、あの日みたいに黙って側に居てくれるだけで・・・




「短気じゃなくて、お前は真っ直ぐなんだよ」






その言葉は、立花が初めて私の行動を認めてくれた言葉だった。