立花に暴言を吐かれることは、もう慣れた。


が、それを流水のごとく聞き流せない私は凄く・・・コドモだ。



「なんですってぇ⁈脳味噌スッカスカじゃないよ‼︎むしろぎゅうぎゅうだよ‼︎」

「でも俺よりはスカスカだろ⁈」


「スカスカじゃないよ‼︎何なら中間で競争するか⁉︎」


「いいぞ⁈結果は見えてるけどな」


あんたは・・・私を挑発し過ぎだ‼︎


「私が勝ったら有野虹のハードカバー買わすわよ!」

「いいぞ⁈」

そんな私達の言い合いを止めたのは月城だ。

「まあまあ、2人とも落ちついて」

そして、月城は学校でイケメンと言われている顔で極上の笑顔を見せ、爆弾を放った。

「痴話喧嘩はいいけど、ここじゃ迷惑だよ」


誰が・・・


「痴話喧嘩なんかするかー‼︎」



私達の声がハモったと同時に、伊織と月城は大爆笑した。