お母さんがそう言うじゃない。

案の定_


「結希、かしてあげなさい。」


ああ。


「でも、授業の時・・・っ」


「そんなの、予備のを使えばいいじゃない?」



まただ・・・


いつもいつも、望美の肩ばっかりもって・・・


なんでいつも私が、望美の言うことを聞かなきゃなんないの?


お父さんとお母さんは、そんなに望美が大事なの?


私は、大事じゃないの?






「ご馳走様。学校、行ってくるね。ノート、置いて行くから。」


それだけ言って、私は家を出た。