夕里の言ってることが理解出来なかったけど、私は起こされて朝食を食べるテーブルに連れてこられた。




いつもは私が食事を作ってるけど、今日は夕里が作っていたらしく美味しそうな朝食がテーブルに置かれた。




「…わ、美味しそう」




なんて言いながら朝食を見ていると、不思議な光景がやってきた。




いつも向かいに座る夕里が今日は私の隣に座った。




「…あれ、夕里?なんで隣に座るの?」




疑問をそのまま口にしてみた。




夕里は卵焼きを一口サイズに分けている。




「…言ったでしょ?今日はずっと一緒にいる日だって。
だから、はい。あーん」




一口サイズの卵焼きが私の口に近付いてきた。




私は自然と口を開いてパクッと卵焼きを食べる。




そして夕里は笑顔で一言。




「今日は何でもかんでも一緒にやる日」




え、あの…ついていけないんだけど…。




つまりはこういうこと?




食事もお互いに食べさせ合うってこと?




みるみるうちに顔が赤くなる。




「はい、李。あーん」




考えていると卵焼きの二口目がやってきた。




「…いや!夕里!食事くらい自分で……」




二口目の卵焼きを拒否しようとしたら、無理やり開いた口に入れられた。




そして箸を握らされた。