「なななな!?お前、いつの間にここに!?・・・そうか!さっきすれ違った知ってる人っぽいのはお前だったんだな!?」

そう俺が言い放つと、増崎はポカンと口を開け、

「・・・え?すれ違う?俺はお前の後ろをずっとつけてきたんだぜ?すれ違うなんてことはまずないだろ」

と言った。

・・・あれ・・・。おかしいな。

たしかにさっき、どこかで見たことのあるような人が・・・。

そのことはわかるのに、それが誰だかわからない。

・・・ま、いっか。
きっと思い過ごしだろう。