「そんなに嫌がらなくても・・・。そういや、お前って、軽いんだな♪」

「てめぇそれ以上なんか言うと、マジでぶっ倒すぞ・・・?」

「はっはっは!!・・・それはごめんだ」

そういいながら、増崎はズンズンと秘密基地に向かっていった。

「そういや、何で俺、お前に運ばれてんだ?ってか、何で秘密基地に?
ちょっと!下ろせよ!!」

上でじたばたと暴れる俺など、気にしないといった感じで、

「おろ?お前、覚えてないのか?」

と言った。

「まあ、簡単に言えば、放課後俺が秘密基地に俊を連れて行こうとしたら、お前がやけに嫌がって、愛の追いかけっこをしていたら、可愛らしい俊君はつるんと雨でぬれた廊下で滑っちゃって・・・ったく、“廊下では走っちゃいけません”って言われたのにな~。ま、またそこが可愛らしい・・・」

「お前その説明の仕方やめろ」

―――こいつ最近オネェ化してきたな・・・