「優・・・なんかごめん」

増崎は静かに謝った。

「なんで増崎が謝るんだよ。悪いのは優、あいつだ。まだ喧嘩の最中だったのに、、逃げ出すなんて・・・卑怯にもほどがある。」

冷静な蓮に、増崎は

「・・・これお前のなんだろ?俺はともかく、こんな趣味してるお前もお前だろ・・・」

と言った。

「ああ、それ、こんなこともあろうかと、事前に買っておいたやつだから。」

―――蓮のほうが卑怯だろ・・・

ふとそう思った増崎の様子に気づかず、蓮は

「別にいらないから、増崎にあげるよ」

と言った。

すると、増崎の顔が一気に輝き始めた。

「マジで!?サンキュー!!やっぱり愛してるぜ!!」

そう言って蓮のほっぺにブチューとキスをした。

蓮は絶叫せずに、ぱたりと気を失った。