「流明。もう新幹線が来ちゃうわよ。」 母さんが流明にそう言った。 「・・・ん。じゃあね。」 流明は小さく皆に手を振ると、駆け足で俺のもとに来てから、 「・・・ぜったい、すぐ会えるから。」 と俺にしか聞こえない声でそう呟いた。 「・・・流明・・・・・・?」 俺が流明に聞き返そうとしたところ、流明は一瞬笑って見せ、 母さんのもとへ戻り改札をくぐっていった。