「咲、一時退院はいつまでなんだ?」

「今日までよ」

ギリギリだったんだな~・・・

「・・・あら?あなた、昔の・・・」

母さんは、今更咲を見て、そう呟いた。

「・・・え?母さん、昔咲に会ったっけ?俺名前しか言ってないけど・・・・・・?」

「すみません。私、今、昔の記憶がなくて・・・・・・」

「あ、そうだったの?ごめんなさいね」

俺の質問は無視して、母さんは咲の質問に答えた。ひでぇ!!

「やっぱり帰りたくない!!このままがいいーーーー!!」

流明が駄々をこねだした。

「う~ん・・・じゃあ・・・」

母さんは待ってましたとばかりに、

「もう少しみんなと一緒にいましょうか!」

と言った。