しかし、そんな俺の心配にはまるで気づかないといった感じで、聖架は

「うぐ・・・っ。でも私には・・・・・・。愛を誓い合った彼が・・・「誓い合ってねぇよ。(蓮)」・・・くっ・・・。ここで負けていいのか・・・?嫌だ・・・・・・私の愛はこんなにも薄く浅かったというのか・・・!?「そうだよ。(蓮)」・・・・・・っ!!私は一体どうすればいいんだ・・・・・・・・・神よ・・・教えてくれ・・・頼む・・・・・・。私はこれから先、どう生きていけばいいんだ・・・!?」

聖架が苦しそうに身をよじらせる。

こいつ・・・本当に蓮のこと愛してるのか・・・!!

この場の誰もがそう思った瞬間だった。

その間にも、聖架の愛の苦しみのもがきはどんどん大きくなっていっていた。

「くそ・・・。なんで・・・・・・私は一体誰を愛しているんだ・・・!?「流明でしょ?(蓮)」私は蓮一筋のはずなのに・・・・・・。どうしてこんなにも心が揺さぶられるんだ・・・・・・」

と、その時、聖架の頬を一筋の涙が伝った。

「・・・?泣いている・・・?この私が・・・・・・?・・・ああ、彼を・・・蓮の事を思うと、心がこんなにも切なくなる・・・。そうか・・・やはり私は・・・蓮の事が・・・・・・。私は決めたぞ。この愛はもう揺らぎはしない。私は一生、彼を・・・蓮を愛し続ける・・・・・・!!!」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!(一同)」

俺ら以外にも、周りにいた人たちが歓声をあげている。

あるものは泣き、あるものは抱き合い、あるものは精いっぱいの拍手を送っている。

それは俺らも同然だった。