今の咲を見ていると、ずっと昔の咲を思い出す。

彼女も確かこんなんだった。

優しくて、おしとやかで、なおかつちょっと元気があって・・・・・・

当時の俺はもしかしたら、咲の事が好きだったのかもしれない。

けど、今は――――――

「どこ行こうか?」

蓮が優しく咲に話しかける。

さすがイケメン。顔の使い方とそれに合った口調を使い分けるのがうまい。

さすがの咲も少し顔を赤らめて、

「ええっと・・・あのね!駅前においしいアイスクリーム屋さんができたんだって!みんなで食べに行かない!?」

明るげな様子でみんなに提案する。

「おお、いいねえ」

「行きたーい♪」

最初咲をライバル視していた優も彼女の温厚さに圧倒し、今では普通に話している。

「よーし。じゃあ、行こう?咲♪」

「うん!」

優は普通に人に接したらいい子なんだけどなぁ・・・。

まあ、俺からしたらギャップ萌えという事で許せるんだけどねッ!