しばらくついていくと、それが誰なのか一発で分かった。

「(流明じゃねぇか!)」

そう思った俺は、さらに息をひそめてその人影を追った。

「(あいつ・・・どこへ行くんだ・・・・・・?)」

決してこれはロリコンのお兄さんが小さい子を追いかけているわけではないので、ご安心を。

流明は、きょろきょろと周りを見渡してから、校舎の裏側・・・今はもう動いていない時計台の前に俯いたまま立った。

「(・・・?待ち合わせか?でも・・・誰と・・・・・・?)」

そう思った俺はさらに目を凝らす。

すると、人影がもう一つ増えた。

その人物にも俺には見覚えがあった。

「(タカトッキーじゃねえか!!)」

俺はすばやく建物の陰に出していた頭をひっこめた。

あいつに見つかるとやべぇ・・・・・・。

そう思っての判断だった。