「・・・俊・・・」

流明は、立ち寄った公園のブランコに乗りながら、ベンチに座っている俺に話しかけた。

「俊は・・・その・・・本当に咲ねえちゃんの事思ってるのか・・・?」

怯えながら流明は訊いてきた。

「・・・・・・。さっき俺が怒鳴ったやつか?」

流明は無言で頷いた。

「・・・。ああ。親友だからな。・・・悪いな。いきなり怒鳴って。びっくりさせちまったな。」

流明はそれを全否定するように大きく首を横に振った。

「逆にそれが聞けて良かった。やっぱり俊は僕のお兄ちゃんだね」

そういうと、流明は引きつりながらもいつもの笑顔を見せてくれた。

「・・・。咲は・・・。明日見舞いに行こうな。」

そう俺が言うと、流明は少し悲しそうな顔をしながら

「・・・うん」

と頷いた。