もちろん嫌だと断固断った莉恵さんだったが簡単に諦める陽子さんではない



ある日、屈強な男達を数人引き連れて莉恵さんの前に現れると無理矢理養子縁組の書類に




捺印、サインさせると強奪するように赤ん坊を連れ去った




怒りが頂点に達した莉恵さんは陽子さんの自宅に乗り込んで子供を取り返そうと乗り込んだが
あえなく門前払い




弁護士さんに相談して訴えることも考えたがなにせ生活するのも手一杯だった莉恵さん




誰にも相談出来ずに悶々と悩む日が続いた



この時、誰かに相談していれば自体は少しは変わったと俺は思う




様子が明らかにおかしい莉恵さんに勤務先の院長先生も変だと思いはじめた




何かあったのか?赤ちゃんの具合でも悪いのか?




そう尋ねる院長先生に対して莉恵さんは力なく微笑むだけだったという



何故他に助けを求めなかったのかはわからないけれど推察するに迷惑をかけたくない




このことに尽きると俺は思った




自分一人の問題なんだ・・・・自分で解決しよう



そう思ったんじゃないだろうか・・・・?




でもそのころからだったらしい、莉恵さんの精神状態は限界まできていて・・・・



赤ちゃんがいなくなったことにより加速度的に悪くなっていった