「こら！計算間違ってるだろ、もっと落ち着いてやれ」



「へ？あっ・・・・本当だ！おもいっきり間違ってるし！」



あたしは間違えた個所を計算し直すと答えを蓮に見せる



たぶんこれで大丈夫だと思うんだけど・・・・




「正解！ちゃんと出来てるじゃねえか」



「ふふっ、蓮の教え方がいいからかな？な～んてね」




ぺろっと舌を出して微笑むと蓮があたしの頬を優しく撫でる



熱っぽい瞳で見つめられて瞬時に顔が赤くなった




恥ずかしくて思わず目を逸らすと耳元で蓮の声が響いてくる



「俺の教え方って言うより、生徒が優秀だからだろ？莉子・・・・皆で仲良くお勉強もいいけど俺はどっちかって言うと個人授業のほうがいいんだけど「蓮？あたし達にも教えてよ」



蓮が何か言いかけると茜ちゃんの声が蓮の言葉に重なった



あたしが玲奈ちゃんと茜ちゃんに目を向けるとじっとあたしと蓮を見つめる皆の目・・・・




「こら～そこ、いちゃいちゃしない！蓮兄も莉子ちゃんばっかに構ってないであたし達にもおしえてよ～」




「ほんとほんと！そこで勝手に盛り上がってないであたし達の勉強も見てよ～莉子ばっかずるいし～」




二人が騒ぎだすと呆れたように溜息をついたかと思うと立ち上がり玲奈ちゃんたちの勉強を見てやる蓮





なんだかんだで文句を言いつつも優しい蓮にあたしは目を細めてその後ろ姿をじっと見ていた