続・溺愛協奏曲 蓮と莉子の甘々な日々

「あ？俺が？」



「たぶん羨ましかったんだろうな・・・蓮は覚えてないだろうがものすごく悲しそうな瞳をしてその子と母親を見つめてたよ、だからだろうな浩一郎が母親を作ってあげたいって思ったのは・・・・俺がその子をつねったことを浩一郎に言ったら何か考え込むようにしてたけどまさかそのあと次々と母親が変わるとは俺も予想外だったけどな」



お父さんは苦笑いすると溜息をついて蓮を見つめた



蓮はしばらく黙ったまま俯いて何かを考え込んでいる



どれくらいたったんだろう蓮はハンバーグを完食してお茶を一口飲むと再びお父さんに目を向ける




「哲也さん、母親のことはもういいっすよ俺は実の母親を全く覚えてねえし・・・
今は由美子さんがもうひとりの姉のような母のような存在で可愛い弟を産んでくれた人でもあるし俺は感謝してるんっすから・・・・」



「そうか、それはよかった」


蓮はそう言うと隣にいるあたしの手をぎゅっと握りしめた


蓮は覚えていないだろうけどきっと天国のお母さんが由美子さんと翔君という弟君を蓮に授て
くれたんだろうな・・・・と思わずにいられなかった



「でも・・・・なんで哲也さんは莉子に逢わせてくれなかったんすか？」



「あ？なんでって決まってんだろうが！あんな狼の巣窟のようなところに俺の可愛い娘を連れて来れる訳ねえだろ」


逢わせてくれなかったって？なんのこと？


あたしは蓮の意外な一言に頭の中が疑問符で一杯になった