それからお互いの近況や色々な話題に花を咲かせていたんだけど・・・・



話は自然と卒業後の進路のことになって、あたしはまだ思い悩んでいることを話すと哲さんは
うーんとしばらく考え込むと静かに口を開いた




「進路について悩んでるそうだが・・・別にそんなに急いで決めなくてもいいんじゃないかな
わしはそう思うが・・・」



「哲さん・・・・」




「周りのみんなが大学に行くからとか就職するからって焦ることはない・・・・」



「そう・・・ですかね、でも正直言うと少し焦っちゃいます・・・へへ」




あたしは照れ笑いを浮かべて哲さんに向かって話をする



だって、焦ってないかって言われれば全く焦ってないとは言い切れないから・・・・



あたしの将来・・・・やりたいことってなんだろう



そう考えても何も浮かばない自分が凄く情けなかった




蓮とのこともどうなるかわからないし・・・・将来のこと本当に真剣に考えなくちゃいけないのに・・・




そう思うと焦らずにはいられなかった




「じゃあ一つ質問じゃが・・・莉子ちゃんの一番好きなことってなにかね」




「は・・・・?す、好きなことですか?」




突然の意外な問いにあたしは面食らってしばし言葉を失った