何故って言われたら・・・勘?としか言いようがないけど・・・



時折、どこか遠くを見つめるような瞳が気になって仕方ない



だから、あたしは思わず慎ちゃんに言葉を放った



大事な幼馴染である慎ちゃん



なにか悩んでいるのならあたしが出来ることがあるのなら力になりたい




そう思ったから慎ちゃんに問いかけた



「慎ちゃん・・・・何か話があるから今日来たんじゃない?それともあたしに言いづらいこと?」




「・・・・・・」




しばしの沈黙のあと、ふいに笑う慎ちゃん



溜息をつきながら髪をかき上げるとまいったなと言いながらあたしの方をチラリと見た



「まったく・・・・莉子には全部お見通しって奴か、この話を莉子にしたほうがいいのか黙っていたほうがいいのか迷ったんだけど莉子の顔見たら何も言えなくなったってのが正直なとこなんだけど」



「慎ちゃん・・・・?いったいなんのこと?」




「今日紗枝子さんとこのホテルでうちの通販で扱っている服を催事場で期間限定で販売することになって打ち合わせにいったんだけど・・・帰ろうとしたら紗枝子さんが険しい顔で突然スマホをこっそり俺に見せてきたんだ」



慎ちゃんが言うにはスマホの画面に映し出されていたもの・・・・



同じものをあたしにそっと見せてくれる慎ちゃん・・・あたしの目はその一点に縫い付けられたように釘付けになった