「莉子ちゃん・・・なんで」



「莉子、あんた言う順番が違うでしょ!一番先に父親である蓮に報告しないで誰に言うって言うのよ・・・・なんなら今からでも国際電話して・・」




「茜ちゃん・・・・あたしだって蓮に一番先に言わなきゃいけないのはわかってる!でもあたしに赤ちゃんが出来たことをもし蓮が知ったら仕事放り出して日本に帰ってきちゃう・・・
そんなことになったら約束を守ることが出来ないし・・・あたしが蓮の足かせになっちゃいけないって思った・・・だから蓮が帰って来るまでこのことは誰にも言わないで!お願い」




ふたりはあたしの懇願に呆れながらも仕方ないって言いながらも解ってくれたようだった



でも、問題は来年3月に卒業を控えた学校のこと



茜ちゃんと玲奈ちゃんは子供の為にも学校はきちんと卒業したほうがいいと意見が一致



でも・・・・これからどんどんお腹が大きくなって学校に通うのも難しくなるんじゃないか



だったらいっそのこと夏休み明けから休学しようか?なんてこと考えていたんだけど



あたしは肝心なことをすっかり忘れていたみたい



「莉子!あんたなにか大事なこと忘れてない?自分の学校の理事長誰だか言ってみなさいよ」



「へ?誰って蓮のお父さん・・・・あっ」



「お腹の赤ちゃんは蓮のお父さんの孫でもあるのよ!蓮のお父さんに相談してみたら?きっと悪いようにはしないはず、きっと力になってくれるって~莉子のお父さんもアメリカに行ったっきりでいないんだし一人で抱え込んじゃ駄目」



「そうだよ~莉子ちゃんがそういう事情ならいい解決策出してくれるって~なんならあたしが連絡しとこうか?メールしといてあげるよ」




そう言いながら玲奈ちゃんは携帯を捜し始める・・・・ああ、二人に話してよかった




色々、考えることが沢山ありすぎて頭の中パニくってたけど友達ってホントにいいなって思った瞬間だった