「蓮に頼まれてるしね・・・・莉子ちゃんのこと頼むって・・・」



え・・・蓮に?




「莉子ちゃんって自分一人でなんでも解決しようとするところがあるから心配だって・・・
でもあいつは嘘つくとすぐ解るから・・・解りやすいくらいだって言ってたけど本当だった」



ふっ・・・・て苦笑いを浮かべてそんなことを言う涼くん



蓮が涼くんにあたしのことを頼むって言ってたなんて・・・・



あたし全然しらなかった



なんだか蓮がこの場にいなくても全身で守ってくれているようなそんな感じがして心が熱くなった


「涼くん、あたしそんなに解りやすかった?」



「すご~く解りやすい!莉子ちゃんはたぶん浮気しても全部蓮にばれちゃうと思うよ」




「そんなことしないし!」




そうだね~なんて言いながら駅の構内にいつの間にか到着



ざわついた駅の構内を通り抜けると階段を下りて駅の反対側、東口に着いた




タクシー乗り場やバスの発着所を抜けると目の前には大きなビルがそびえたつ



一階にはコンビニが入っていて7階建くらいの大きなビル、見上げると産婦人科の文字が目に入る




「ここのビルの二階と三階が俺の親父の病院・・・行くよ莉子ちゃん」




もしかしてここがと思ったのもつかの間あっという間に腕を引かれ人生初の産婦人科に足を踏み入れた