すると、体に感じる突然の浮遊感



自分が蓮にお姫様抱っこされているとわかるまでしばらくかかったけど・・・・




「ひゃっ・・・・れ・・・蓮なんで」



「なんでって・・・お前、腰ぬけて立てねえだろうが!お前ら先帰ってろ・・・後から連絡する」




電話を終えた組員さんにそう言い放つとあたしを抱っこしたままドアを開けて自宅に入って行った



リビングのソファに座るとあたしを抱きかかえたまま横抱きにして座る蓮




あたしの髪を撫でながら溜息をついた



「まじで焦った・・・・・携帯届けに莉子の家の玄関まできたら知らねえ親父がお前の上に馬乗りになってるし・・・気付いたら男殴ってて一瞬頭ん中真っ白になった・・・」




「蓮・・・・ごめんね」




「莉子が謝ることねえ・・・悪いのはあの酔っ払いの親父であり、ここいらを占めてる東條組のせいだ、最近チェーン店の居酒屋がこのあたりでも増えてきたから見回りは強化してたんだけどな・・・ごめん莉子」



ゆっくりとあたしを抱きしめるとぽんぽんと背中をあやすように叩いた



男の太ももを撫でる感触がまだ残っているけど、震えがようやく収まってきたように思う





でも、蓮にはお見通しだったみたい




「莉子・・・・お前震えてる?」