「な・・・なんだよ～ひっく・・・痛えなあ」



あたしに覆いかぶさってきた人間はあたしの力でも簡単にひっくり返って尻餅をついた



そこに居たのは見知らぬ背広姿の中年の男、頭は禿げていて５０代位だろうか




かなり酔っているのか呂律も回らなくて足元もふらふらしている




ってか・・・・・この人誰なのよ！




あたし・・・全く知らないんですけど！




人の家の玄関先で寝られても困るんだけどな・・・・・




あたしは溜息をついて玄関先で寝ている中年男に話しかけた




「すみません！どこのどなたか知りませんけどここで寝られても困るんです！ここはあたしの
家だしすぐに帰っていただきたいんですけど！タクシーでも呼びましょうか？」




耳元で大声で叫ぶと男は薄目を開けてうるせえな～と一言ぼそっと呟いた




すると何を思ったのか男はあたしの顔を見るなりにやりと笑いかけた



「お～姉ちゃん別嬪だねえ・・・おじさんといいことしようか？」




背筋が寒くなるような言葉を言ってのける



やっぱり酔っぱらっていても男の力には敵わない




中年男はあたしの腕を急に掴んで自分のほうに引き寄せた