男の一人はあたしの横にあった荷物を隣に避けると馴れ馴れしく肩を抱いて隣に座ってきた




背中にぞわっと走る嫌悪感




やだやだやだ！同じ金髪なのにどうしてこうも違うんだろう




明らかに痛みまくっている金髪、耳に付いている数えきれないほどのピアス




男はわざとあたしの耳元に口を近づけてゆっくりと話し出す




煙草臭い息が耳元にかかって更に嫌悪感が増した




蓮も煙草吸うけど・・・・この男、なんだかすごく嫌なんだけど・・・・！




あたしは一時でもこの男の近くにいたくなくて思わず後ずさりした




「おっと、逃がさねえよ」



「な・・・・なんなんですか？あたし待ち合わせしてるんですけど・・！」




男は逃がすものかと言わんばかりにあたしの腕を掴んだ




「でも、さっきから見てっけど誰も来ねえじゃん」



「なあ・・・そんなことよりこれからみんなで楽しいことしねえ？お嬢さん？」




目の前に立つ茶髪の背の高い男が顔を覗き込むように言う



楽しいこと？鈍感なあたしでも流石にその言葉の意味が解って一瞬身構えた