うさぎ姫とおおかみ執事

あたしは動揺して叫んだ。 

「は、はなせッ!!なにをするんだ!?」

「あなたがいけない…我々おおかみが満月の夜に発情してしまうのは…自然の摂理なんです…」



ビクッーー 

そうだ。そうなんだ。 
彼はおおかみ。 


「ラヴィ姫、あなたは美しすぎる…初めてお目にかかれた時に思った…あなたに仕えたいと…」


抱き締められたまま、あたしは動けずにいた。 

「はなせ…」

力が入らない。