うさぎ姫とおおかみ執事

「初めましてラヴィ姫。姫様の護衛兼執事として付くよう、ヴァルシュタイン国王からお話をいただいて参りました。」

優雅な物腰で、ゆっくり彼がひざまづいた。


ーえ。 


「ラヴィ、成人を迎えたお前は、この国を継ぐものとして色々勉強せねばいかん。お前の世話役に、レアを選んだ。」 
父上が静かに言い放った。 


「しつじ…」


人間の姿をした、おおかみの執事。 

うさぎとおおかみ。 


何だかよく分からない感情が、あたしの中に漂っていた。