「ドーリアって、北の狼大国、ドーリア王国のことか?」 「…です。ノアール王子、今からドーリアに向かいます。ルキに指示を。」 「おうっ」 ルキのひく馬車が夜の森を音をたててかけぬける。 「姫、ご無事で…。」