最後に一言


「……桜、好きなの?」


 背中についた桜を払っていると

 そう訪ねてきた

「は、はい!
 好きです!


 ……自分の名前と同じなので」


 最後は聞こえるかどうかの小声で答えた

 なんかちょっと恥ずかしいし……


「そっか!

 俺も桜好きだよ」


 先輩が言っているのは

 桜の事であって、

 私の事ではないと分かっていても


 ドキッっとした