「…え?」
「校内で有名人じゃん!!かっこよくて、優しくて、頭よくて、スポーツもできて……。非の打ち所がないよね。あんな人が彼氏だったら、自慢だろうなぁ」
あまりにもりっちゃんが熱心に話すから、苦笑してしまう。
「どうして急に折原先輩?何かあったとかっ?」
何かを期待しているような目でりっちゃんが私を見る。
そんな期待されるようなことないのだけれど…。
「何もないよ、ちょっと話しただけ…ってゆうか助けてもらった…のかな?」
「"助けてもらった"?どうゆうこと?」
なぜこんなに興味津々なのか。私にはりっちゃんがこんなにも興味津々なことのほうが謎…。
「本を取ろうとして、後ろに倒れそうになったところを支えてもらった…って感じかな」
「きゃーーっ!!かっこいい。いいなぁ優。」
こんなにも興奮するようなことなのか…
苦笑する私の頬をツンっとりっちゃんが指でつく。
「告白…されたりは…?」
はい?こ く は く?