詩織を見つけてからどれくらい時間がたっただろう…。 実際はそんなにたってないのかもしれない。 でも、私の中の時間は刻々と過ぎていた。 私を助けにきたせいで死んでしまった…。 この悲しい現実と向き合うまでにかなりの時間がかかった気がする。 私は詩織の顔をなでた。 冷たい詩織の顔を。 冷たくなるまで時間がたっていたんだ。 詩織…ごめんね。 はやく見つけてあげられなくて。 もっとはやく見つけていれば… こんなことにはならなかったのに。