俺だけのモデル


✳︎✳︎✳︎



ふと、人影を感じた。




「リ〜クさんっ♪」


「ったく、なんだよ!」


「もう!なに、そんなにイライラしてるんですか」




振り向くと俺は目を奪われた。




「じゃじゃーん!!ヒカリちゃん超可愛いでしょ?」




俺の探してたヒカリが……

しかも、綺麗に着飾られて……




やべー。
このまんま、お持ち帰りしてぇ。




「草野」


「はい。なんでしょう?」


「遊んでないで、仕事しろ」


「してます!ヒカリちゃんをフッティングモデルに借りてただけですぅ!」


「あーもう。ヒカリちゃん行こっ!可愛いの一言も言ってくれないリクさんなんてほっといてさ!」




プンスカ怒った草野は、ヒカリを連れてそのまま去って行った。




草野言ってくれるな!
あいつ、腕はいいんだけど、口がな〜



まぁ、ヒカリのこと可愛がってるみたいだし。


ヒカリも嬉しそうだったから、そっちに預けといてもいいか。


ヒカリのやつ、変なヘマしないといいんだけど……。




そして、俺は安心して仕事に戻るのだった。