__ハッ‼︎

「夢…か。」

春季が死んでからこんな夢ばかり。

そう、あたしの好きな人…ううん、大好きな人はもうこの世にはいない。


死んだ理由は……。




あたしは高校一年生の時いじめられていた。

あたしが屋上まで攻め込まれて、フェンスに体重がかかってフェンスが壊れて、落ちそうになった時に、春季がギリギリきてくれて……あたしの身代わりになって……屋上から落ちた。


あたしは夢を見てるのかと思った。


だって……目の前で、大好きな人が落ちたから。


あたしはすぐに下を見下ろした。
春季はうつ伏せになって倒れていた。

すぐに救急車を呼んだ。
でも春季は助からなかった。



あたしを攻め込んだ女の子達は、あたしにものすごくいっぱい謝ってきた。

でもそんなの……謝ったって春季は戻ってこないのに……‼︎

あたしは泣いた。今までに無いくらいたくさん泣いた。
そう、狂ったように。


今思い返すと春季との思い出はたくさんある。


高校一年生の夏休み、クラスの仲良い子と春季と一緒にカラオケに行ったこと。

日曜日は毎週春季と遊んだ。

付き合ってるわけではないけど、
友達以上恋人未満って関係。

でも、周りの子が言うには両想いだったらしい。

あたしは聞いた途端、春季と目が合うだけでもドキドキしちゃって、あたしって単純だなぁと思ったほど。