愛してるって言ってみたい。

「なっ……!同じクラスなのに、名前覚えていないとか……。馬鹿ですね。私は、三船鈴子よ。よろしくお願いいたします。」

…かしこまりすぎでしょ。これは。

あたしがそう考えてた時、勇気君がぷっと笑い声を出した。

「ざけんじゃねえよ。お前と誰がよろしくするかって話だろ。俺はお前と話すつもりはねえよ。」
制服のズボンのポケットに手を突っ込んでガンを飛ばす。


「嫌でも関わることになりますよ。同じクラスなので。」

三船さんは頭を少し下げるとニコッと微笑んだ。

「同じクラスって言うか?今時、同クラって言うだろ?お前こそ馬鹿じゃねえの?」

この2人の言い合いは怖かった。

ふと後ろを見ると春季君は普通にお昼ごはんを食べていた。

「なによ。馬鹿はどっち?」
三船さんは自分のメガネをくいっと持ち上げる。
「おめえだよ。三船。」

「私のこと、三船ではなく、鈴子って呼んでもらえませんか?」
俯きながら前髪を触る。

「わっけわかんねーよ!てめえなんかに鈴子なんて、呼びたくねえよ!」

「あなたと話してると拉致があきませんねぇ。まあ、いいわ。これで失礼するわね。そこのご飯食べてる方、出来れば話し合いに参加していただけると良かったのですが。楽しくなりそうでしたのに。」

ふふっと笑うと屋上のドアの反対側にいき、しばらくするとお弁当が入ってる袋を持って出て来た。

「じゃあね。」
三船さんは勇気君以外に手を振り、階段をおりて行った。