「ならば、今までの様子からみて、池田屋か四国屋のどちらかの可能性が高いのではないかと。」



新選組の頭脳。総長の山南が口を挟んだ。




「あぁ、俺もそう思う。だが、それだけじゃ心もとねぇんだ。」




土方の言葉に、普段は騒がしい幹部一同も黙り込んだ。




「普段は長州は池田屋を使いますが…長州もきっと、古高が吐くことは計算済みのはず。こんな時にまで池田屋を使う可能性は低いかと。」



そう言った山南も「ですがやはり、池田屋の可能性も捨て切れませんし、他を使われたら終わりです…」と、流石の山南も頭を抱えた。