土方は、自分の部屋に集まった幹部たちを見渡した。



全員揃ったことを確認すると、口を開いた。



「これから、軍議を始める。」



全員の視線が近藤と土方に向いた。





「先程、ようやく古高が口を開いた。」




集まった幹部の顔に緊張が走る。




「古高は、" 祇園祭の前の風の強い日を狙って御所に火を放ち、その混乱に乗じて中川宮朝彦親王を幽閉し、一橋慶喜・松平容保らを暗殺し、孝明天皇を長州へ連れ去る "と言った。」






「まじかよ…」



「御所を燃やすなんて…正気かよ、そいつら。」



驚いた顔で藤堂や原田が漏らした。




そこで、山崎が口を開いた。


「今夜、その事についての会合が行われる可能性が高いと思われます。…既に京には、沢山の長州の浪士が集まって来ているようです。」





「場所は決まっているんですか?」


沖田が声を上げた。