それを見届けると、橘こと小野寺の部屋へと走った。 「…あそこか。」 小野寺は、橘として俺より前から長州の間者としてここに忍び込んでいる。 彼の部屋の前に着くと気配を探った。 「橘、いるか?」 「誰だ。」 「八尋です。入ってもいいですか。」