「おい、教科書。」 佐野くんは私の肩をツンツンっとつついて小声で訴えた 「はい、どうぞ。」 私は教科書を差し出す。 「お前は見なくていいの?」 「私、普段、授業とかほとんど受けないし。」 だから朝もホームルームをサボろうと屋上に。