「お前ってばかだよなあ…」
「はあ?」

今さっき別れた男に殴られた
右頬が腫れていて誰にも見せたくなくて
手で隠していた私にあんたは言った。

「俺と付き合えば幸せになれるのに」
「……なんなのお前、きも」
「まじないわ」

あははってあんたは笑って、
でも考えといてと言った。

「考えといてって意味わかんねえよ」
「もう、鈍感だな…付き合ってよ、りほ」

そう言われて、私は思わず…
本当に付き合ってよかったのか
私にはわからない。
けどあいつがいきなり告白してきた
理由があった。