「ふ…俺だって彼女ぐらいいるさ。」


「宙にいってモテるの?」


「う~ん、まあまあかな。」


まあまあとはどのぐらいなのだろうか。


何人にコクられればモテると言えるのだろう。


じゃあ、宙にいの『まあまあ』とはどのぐらいのこと何だろう。


と、考える…が別にどうでもいいことだ。


「ねえ、その宙にいの彼女ってどんな人?」


私がすいかの皮を片付けながら聞く。


「んーとね、美人できれいで頭が良くて、しっかり者で料理が上手くて……」


な、何!?そのすごい人。


「あ、プリ撮ったのあるから見せるよ。」


そう言って宙にいがスマホを上げる。


「見たい!!」


宙にいの言う美人できれい…ってどんなんだか見てみたい。


私は宙にいのもとへ駆け寄った。


「この人。」


画面を覗くと宙にいと女の人が写っていた。


「きれい…」


そこに写っている沙紀さんという人は本当にきれいで美人だった。


茶髪で肩ぐらいのつやつやとした髪。整った顔立ちで肌もきれい。


まさに宙にいのタイプって言っていた人。


女の私でも見とれてしまいそうなほど。


「だろ?俺、今最高に幸せだよ。沙紀といられて。」


沙紀さんは宙にいにもったいないほどの人。


私もこんなにきれいだったらなぁと思う。


でも、こういう完璧な人ほど裏があったりするのかな……