「ただいま。」


宿題をしなくてはならなかったので、家に帰ることにした。拓真はもう少しいるみたいだったけれど。


『お帰り~』


「おばあちゃん?」


いやおばあちゃんの声ではないだろう。男性の声だし…


誰だろうと思いながら居間へ向かう。


「宙にい!!」


荻野宙【オギノ ソラ】私のいとこで高校生。通称宙にい。おばあちゃん家の隣の隣の家に住んでいる。結構なイケメン。


私は宙にいに駆け寄った。


「よう!!美柑久しぶり。元気だった?」


「うん。まぁ、普通。」


「髪、染めたんだ。可愛い。」


『可愛い』何て言われたの久しぶりだ。


「ホントに?似合ってるかな~?」


自分で可愛くしようと思って染めた訳ではないのだけれど…


「似合ってる。俺茶髪タイプだし。」


「主観的?客観的に見てよ。」


「う~ん、茶髪が好きなやつにはいいと思う。俺みたいに。」


って言うか宙にいが茶髪タイプってはじめて知った。